有名大学では今や「100分授業」が当たり前になっている。画像はイメージ(GettyImages)
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 これまで大学の授業期間といえば、半期で90分授業を15回行うのが主流だったが、最近は100分14回に変更する大学が増えてきた。2017年に明治大学や芝浦工業大学などが100分授業を導入して以降、上智大学、法政大学立教大学、早稲田大学などが続いた。背景にあるのは、大学教育の質的転換に向けて13年に大学設置基準が改正され、多様な授業期間の設定が可能になったことだ。ただ、100分授業に対して「総授業時間が増えた」「昼休みの時間が短くなった」など、学生から不満の声が目立つという報道もある。早い時期に100分授業を導入した明治大学と芝浦工業大学に導入の理由や、学生らの反応を取材した。

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 100分授業について、大学生と思われるSNSではこんな声が漏れる。

「あー、100分授業は長いなー」

「1コマ100分だからよく寝ていた」

「100分授業まじか。その代わり長期休暇が長いのありがたい」

 ちなみに筆者の大学生の娘も100分授業を受けているが、グループディスカッションなどの「アクティブラーニング」を取り入れた授業であれば集中力が続くが、教員の話を学生が一方的に聞く講義だとかなり長く感じられるようだ。

 明治大学が100分授業を導入してからもう6年になる。大学側は授業についてどう考えているのだろうか。

「最初のころは授業時間が90分から100分になったことで、学生に戸惑いもありましたが、今は不満を聞きません」と、明治大学教務担当副学長の千田亮吉教授は言う。

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「1コマ100分だからよく寝た」