今季から中日でプレーするアキーノ(写真)も期待値は高かったものの…(写真提供・中日ドラゴンズ)
今季から中日でプレーするアキーノ(写真)も期待値は高かったものの…(写真提供・中日ドラゴンズ)
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 日本でプレーする野手の助っ人たちが“苦戦”する傾向がでてきている。ここ数年はコロナ禍の影響もあり、上手く調整できなかったのが理由とも言われたが、通常のシーズンに戻った今年も際立った数字を残す選手は今のところいないのが現状だ。

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 結果を残せない理由には多くのことが考えられるが、「NPBでプレーする投手たちのレベルが上がっているから」という声も聞かれる。

 今季からNPBでプレーする外国人選手には米球界で実績がある野手も多い。春のキャンプでは能力の高さを感じさせる選手も少なくなかった。しかし公式戦が始まると、結果を出せないケースが目立っている。

MLBでスター級であったとしても、NPBで結果を残せるかはわからない。過去にもビッグネームが期待通りに働かなかったことも多い。また結果を求めるのが単年か複数年かによっても成功の定義も変わる。優良な助っ人の獲得は永遠の課題で難しい」(在京球団編成担当者)

「仮に全盛期のスター選手が来日していたとしても、結果はわからない」という意見もあるほど助っ人が活躍するか否かは読めない。野球の技術はもちろん、性格、適応能力など多くの要素が関わる。1つでもバランスが崩れれば能力など全く無意味になってしまうこともあるが、最近の苦戦のワケはそういったこと以外にあるという声は多い。

 先述のように、今季も米国で結果を残した野手が多く来日した。メジャーで3年連続2桁アーチを記録し、通算140本塁打のフランコ(楽天)、同107本塁打のゴンザレス(オリックス)、同54本塁打のデビッドソン(広島)、同41本塁打のアキーノ(中日)……。また、巨人からロッテへ移籍したポランコもMLB時代は屈指のプロスペクトとして名が知られ、メジャーでも実績十分。NPBでは2年目のブレイクの予感も漂わせていたが……。

「MLBで実績がある選手たちがキャンプ、オープン戦では素晴らしい打撃を見せていた。公式戦でも結果を残すと思われたが簡単ではなかった。実戦モードに入った日本人投手のレベルが想像以上に高く、今のところ期待には応えられていない」(MLBアジア地区担当スカウト)

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NPBで活躍する難易度がアップ?