前年は2億4000万円あった年俸が、1億5500万減の年俸8500万円まで下がったが、新天地となった楽天での期待値は高かった。

「キャンプから軽快な動きを見せ、大きな声を出すなど積極的な姿勢が目立った。営業面のみでなく、優勝へ向けた戦力としても大きな期待がされていました。春先の活躍を見た時には、なぜ日本ハムは手放したのか不思議に感じるほどでしたね」(楽天関係者)

 開幕から好調を維持し、4月終了までの全試合で1番打者として起用され、打率.333、5本塁打、21打点、7盗塁の成績で初の月間MVP(3・4月)も受賞した。楽天でのキャリアは順調な滑り出しとなり前途洋々にも見えたが、その後は振るわず。最終的に108試合の出場で、打率.218、7本塁打、37打点、19盗塁と前年に続き物足りない成績となった。

「公式戦への入り方は良かった。身体のキレも素晴らしく攻守に全盛期のプレーだと感じさせた。しかし時間が経過するとともに動きが緩慢になり、集中力も欠如しているようだった。練習量が足りなかったのか、年齢からくる衰えにも感じた」(在京球団編成担当者)

「集中力を発揮した時の技術は健在。しかし気分が影響するのか好不調に大きな波がある。日本ハム時代から調子が良い時には攻守で手がつけられなかったが、そうでない時は怖さがない。チームとしては計算が立てにくい部分もあるはず」(楽天担当記者)

 オフの年俸更改では1500万円ダウンの7000万円で契約。「地獄のような2年間だったので、ここからはい上がれるように。好不調の波を小さくしないといけない。143試合出場を目指す」と西川本人もコメント。安定しないパフォーマンスに納得がいっていない様子だった。

 過去には盗塁王4度、ゴールデングラブ賞4度、ベストナイン2度という輝かしい実績を誇る。2016年の日本シリーズではサヨナラ満塁本塁打を放つなど、印象に残る活躍を見せてきた。だが、ここ2年間の成績は今後に不安を感じさせ、チームでの立場も安泰ではない。

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来季の成績次第で“厳しい立場”に