
スプレー缶の処理の誤りから起きたとみられる爆発事故や火災が後を絶たない。今年に入ってからもスプレー缶が関係した可能性が高い火災が相次いだ。ごみに出す際、缶に穴を「開ける」「開けない」は地域によって異なるようだが、穴を開ける時は注意しなければならない。この際しっかりと仕組みを理解し、事故を防ぎたい。
【写真】2018年、札幌で起きた大量のスプレー缶爆発事故の現場はこちら
東京・六本木(港区)の繁華街で1月16日、ビルの2階の不動産会社で火災が発生した。従業員がスプレー缶のガス抜き作業をしていたところ、何らかの原因で爆発が起きたとみられている。この爆発で従業員ら3人がけがをした。火災発生時、スプレー缶は約50本あったという。
翌17日には、熊本市内で埋め立てごみの回収に当たっていた収集車から出火。火は10分後に消し止められ、けが人はいなかった。運転手は「荷台から『ポンっ』という音がした」と話しているといい、ごみの中からはスプレー缶が見つかったという。
熊本市消防局に問い合わせると、
「出火した現場の近くに消防署があり、ごみ収集車はそこに駆け込んで消防隊が消火しました。出火原因については、スプレー缶の可能性も含めてまだ調査中です」
とのこと。
東京消防庁によると、2022年(1月1日~12月5日)にスプレー缶や簡易型ガスコンロ用のボンベなどによって起きた火災は99件、21年は122件。13年からの10年間をみても1034件と、平均して年に100件は発生している。
家庭にあるヘアスプレーや泡状のヘアケア剤、消臭スプレー、殺虫剤などのエアゾール缶は可燃性ガスを使用しており、引火や爆発の危険性がある。
火災に至る経緯として多いのは、スプレー缶を廃棄しようと、缶に穴を開けた際に中に残っていたガスが噴出し、部屋のガスコンロの火などに引火してしまうといったパターンだ。
六本木での火災の2日後、港区がLINEで配信している広報には、スプレー缶のごみ出しについて
「スプレー缶やカセットボンベに穴を開ける必要はありません」
との注意が流れた。