圧巻の演技のショートプログラム
圧巻の演技のショートプログラム

――痛みの中でも対処して、やはり経験というものが大きい?

 もちろん僕の経験もありますけど、長年付き添ってくれる方がたのサポートあって、今こういう演技を僕ができますし、ほんとに家族とか身近な方にすごく心配をかけてしまった。「大丈夫」という声を皆さんかけてくれますけど。本当にもしかしたら僕以上に心配をしている人たちがいたと思うので、申し訳なかったですけれども、こういうショートプログラムができて少しでも皆さんに恩返しができたかなと思います。

――そういう人達のために滑っている?

 そんな大きなことは考えていなくてほんとに自分がどうするべきか。やっぱり僕も頭でわかっていても、理想的なことを発言しますけど、どうしても落ち込んでしまったりとか、できる気がしない。そう思うこともある。そうなってしまっている時に改めて考えを整理させてもらって。それがいつもの自分に戻れる。

――今日の4回転は力みもなくキレイだった。

 一番はジャンプの跳び方というより「後悔しないジャンプ・演技」をしたいと考えている。なんかこれって考えて失敗してしまったら、それは落ち込んでしまうと思うんです。

 フリップも割り切れていたのかな。と。あとはもう失敗したら仕方ない、と。失敗してもひきずらないようにとそういうことを考えていました。

――体がジャンプを覚えている?

 正直「体が覚えているジャンプです」といえないぐらい10日間ぐらい調子が悪かったので、前の跳び方がどんなふうだったのかも(覚えていないぐらい)。普通にやれれば大丈夫だからって、思えない状態でもあったので。ケガ+調子の悪さ、というのがあったので。

 まぁでもこういう調子の悪さっていうのも絶対に何か理由があるっていうのは思っているので、色々過去を振り返りながら。でも過去にとらわれ過ぎず、どうするのが最善かっっていうのをなるべく頭で考えるだけじゃなくて、精神状態にもっていけるように。

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一番高望みしていたな、と