パフォーマンスが気になったのなら、ひとこと注意すればいいのに、問答無用でいきなりアウトは、行き過ぎと言うしかない。

 ホームランのパフォーマンスといえば、2004年7月には「ハッスルポーズ」が禁止されている。

 両腕と腰を前後に振って気合を入れるハッスルポーズは、プロレスラーで総合格闘家としても活躍した小川直也がリング上で見せたパフォーマンスとして知られるが、小川と親しかった巨人時代の清原和博も、本塁打を放ち、ベースを回る際に披露。甲子園を目指し、地方大会を戦っている高校球児の中にも、真似をする者が続出した。

 こうした風潮に対し、高野連は「ガッツポーズについての規制はない」としながらも、「本塁打を打ったときに、グラウンドを1周する間、ずっと拳を上げたままだとか、応援席に手を振りつづけるなど、目に余る行為には、さすがに注意するようにしています」として、“禁止令”を出した。

 これにはファンからも「自然に出たらどうするんだよ」「高校生のイメージを勝手に造り上げている」などとツッコミが相次いだ。

 一方、「創作ダンスとの組み合わせ」とMLB公式サイトでも紹介された個性的な「ヌンチャク打法」を禁止されたのが、滑川総合の代打の切り札・馬場優治だ。

 2015年夏の埼玉県大会5回戦、埼玉栄戦の7回に代打で登場した背番号12・馬場は、バットをヌンチャクのようにめまぐるしく振り回し、エビぞりの姿勢で飛び跳ねる派手なパフォーマンスを披露。試合後、この動画がユーチューブにアップされると、ダルビッシュ有も興味を示すなど、“ニンジャ・ヒッター”として世界的に注目を集めた。

 だが、県高野連は「遅延行為になるし、バットが捕手に当たる可能性もある」として、「認めるわけにいかない」と学校側に通達した。

 注意されたのは打者だけではない。投手も種々のパフォーマンスが何度か“教育的指導”の対象になっている。

 2018年夏の甲子園で金足農のエースとしてチームを準優勝に導いた吉田輝星(現日本ハム)もその一人だ。

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自粛を通達された金足農・吉田輝星のパフォーマンスとは?