食事から摂取した新しいたんぱく質は、新たな細胞を作るために使われる。足りなくなると、筋肉が分解されてしまうので、1日の必要量は3回の食事に分けてとることが重要だ
食事から摂取した新しいたんぱく質は、新たな細胞を作るために使われる。足りなくなると、筋肉が分解されてしまうので、1日の必要量は3回の食事に分けてとることが重要だ
この記事の写真をすべて見る

 現代日本人が「たんぱく質不足」の状態にあることは、4月24日に配信した記事 日本人はたんぱく質の摂取量が「戦後と同レベル」 不十分だと起こる身体の不調とは? で詳報した。この記事では、筋肉を維持するだけではなく、将来のサルコペニアやフレイルを防ぐために、たんぱく質の摂取量を増やす方法を紹介したい。

【写真】なるほど! たんぱく質の「ちょい足し」メニューはこちら

 厚生労働省の食事摂取基準では、体重1キロあたり1日に1.2グラムのたんぱく質の摂取が望ましいとされている。体重が50キロなら、1日に摂取するべきたんぱく質は60グラム。ただし、これは筋肉を「維持」するために必要な量だ。将来のサルコペニアやフレイルを防ぐには、筋肉を増やして貯金しておいたほうがいい。そのために適正な量は、体重1キロあたり1.3~1.5グラム。体重50キロなら65~75gということになる。

 1日のたんぱく質摂取量が多いほど増える筋肉の量も多くなるのだが、無限に増えるわけではなく、ある部分で頭打ちになる。それが、ちょうど体重1キロにつき1.3~1.5グラムのあたり。つまり、一番効率よく筋肉を増やせるたんぱく質摂取量ということになる。

 摂取量を増やすために手っ取り早いのは、いつもの食事にたんぱく質を含む食品を意識してプラスすることだ。

 まず、どんな食材にどれくらいのたんぱく質が含まれているのかをまとめると……。

 これらの食材を1日3食のいつものメニューに加えれば、たんぱく質の摂取量を15グラム以上増やせることになる。

次のページ
「ちょい足し」が効果を発揮するには