「あらかじめ帰る時間を決めてしまうと、案外こなせるもの。職場には“家庭を大事にするキャラ”だと認識され、結果を出しているので早く帰っても文句は言われません」(純平さん)

 そんな石島さん夫婦は、アエラが5月30日号で掲載した「共働きの家事育児100タスク表」(http://goo.gl/FBff1M)も試してみた。分担割合は、長女が生まれる前の妻70%、夫30%から誕生後の60:40を経て、半々にまでなっていた。

「自分が家事をすることで妻に時間ができるし、家族団欒の豊かな時間が増える。もう家事を“手伝う”という感覚はありません」(純平さん)

●不定期タスクは妻

 このタスク表を実際に試し、塗り分けたりシールを貼ったりしたものをツイッターで公開する人が続出した。「妻」色でほぼベタ塗りのタスク表とともに、「ほとんど私が負担している……」という妻の悲痛な叫びがあれば、アエラの記事(家事育児総点検でわかる“朝だけイクメン”の現実)が指摘したように、朝は夫婦で分担できているのに、夜は夫不在で妻に負担が偏っている「朝だけイクメン」も“公開審判”にかけられた。

 エンジニアの電気女子さん(ハンドルネーム、33)は夫(34)と別々にタスク表を作成した。お互いが、相手がしている家事を把握していれば、同じ位置にマークがくるはずだ。見比べてみるとマークの位置はほぼ同じ。

「お互いの負担への認識が同じでほっとしました」

 講師業で起業したばかりの小山佐知子さん(35)がタスク表を埋めてみた感想は、

「私も意外と家事やっているんだな」

 結婚当初から、夫(45)の家事力に絶大な信頼を寄せていたから、タスク表が妻70%、夫30%となったのは意外だった。

「夫は動きが速くて無駄がない。『これやりなよ』と指示されて『今やろうと思ってたの!』とムッとすることもよくあるくらいなので」

 情報通信系の会社で働く夫は、「仕事は生活の一部でしかないが、家事は生きるために必要なこと」という考え。会社勤めで管理職だった佐知子さんは帰宅が遅くなりがちで、食器洗いや部屋の片付けを夫が率先してやっていた。

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