パワーママプロジェクト「自分らしく仕事と育児を楽しみたい」と、コアメンバーの4人。写真左から、高村奈津子さん、柴田広夢さん、椿奈緒子さん、地田絵美さん(撮影/編集部・石田かおる)
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「自分らしく仕事と育児を楽しみたい」と、コアメンバーの4人。写真左から、高村奈津子さん、柴田広夢さん、椿奈緒子さん、地田絵美さん(撮影/編集部・石田かおる)
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 ひとくちに「ワーママ」と言っても、その悩みは様々。そんな時、近い境遇や価値観の人とつながることで救われることもある。

 IT系企業に勤める椿奈緒子さん(35)は、2歳になる息子を出産する前は、ワーキングマザーはどれだけつらいんだろうと思っていた。苦しい、サバイバル、大変…そうした先入観があった。

「でも、実際に子どもを産んでみると全然違った。仕事も子育ても楽しい。苦しいどころか、2倍ハッピーになりました」

 そうした実感を共有できる人はまわりにいない。ひとり違和感を抱えていた。

 出産半年後の2013年4月。ワーママ関連のイベントで、IT系企業に勤める千田絵美さん(34)、マスコミ勤務の柴田広夢さん(34)と久しぶりに会った。2人は2歳上の女の子をもつ先輩ママ。表参道のカフェで顔を突き合わせるや3人の口をついて出たのは、「ワーキングマザーのイメージってネガティブすぎない?」

 マスコミに登場するのは手の届かないパーフェクトなステキママや、出産しても子育ては二の次にして仕事を優先するバリキャリばかり。そんなふうにはなれない、と苦しくなって当然。

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