――高校時代(長野・佐久長聖)の恩師、両角速先生の影響はありますか。

「両角先生は、一人ひとりの特徴をしっかり見て指導されていました。厳しく指導する子もいれば褒めて伸ばす子もいた。僕の場合は怒られて伸びるタイプ(笑)。それが苦にもならなかったし、それがあったからこそ、今自分は強く生きられるというのがあります。先生のそうした指導方法は学んでいこうと思っています」

──予選会は6位。両角先生が監督の東海大(9位)に勝ちました。

「東海大は普通に戦ったらうちよりも全然上です。本戦までに修正してくるでしょう。私はもう一回、先生のそばにいけるように、学生たちを万全の状態でスタート地点に立たせるよう準備したいと思います。まずは、4年前に新聞で取り上げられた『いつか(恩師と箱根駅伝で戦う)』が現実になったことがうれしい。そのスタートラインに立てる喜びを感じつつ、両角先生に『やっぱり、立教きてるな!』と思ってもらえる場面を一つでも作れるように頑張りたいです」

──今大会の目標は。

「シード権の獲得です。2024年の本戦には絶対に出ていないといけない。予選会は何が起きるかわからないので、選手層がそれほど厚くない我々のチームは不安です。まずは10位でもいいのでシード権を取りたい」

(聞き手・大崎百紀)

■うえの・ゆういちろう 長野県出身。佐久長聖高校から中央大学。箱根駅伝は4年連続出場し、3年次に3区区間賞。4年次に出雲駅伝、全日本大学駅伝でも区間賞。エスビー食品時代に世界陸上選手権ベルリン大会5000mに出場。ディー・エヌ・エーに移籍後、ニューイヤー駅伝で3区区間賞。

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