憧れのランボルギーニ!(c)朝日新聞社
憧れのランボルギーニ!(c)朝日新聞社

 保坂サイコオンコロジー・クリニックの精神科医・保坂隆さんはかつて、亡くなっていく人たちが話してくれた言葉をまとめたところ、多くが次の五つを口にしたという。

【図】100人に聞いた 人生でやり残したこと

「やりたいことを先送りにしなければよかった」「健康に気をつけていればよかった」「正直に言えなかったことがある」「会いたい人に会っておけばよかった」「愛する人に『ありがとう』と言えなかった」……。

 いずれも元気なうちに実現できることなのに、かなわないでいる。進学、就職結婚子育て、家の購入、介護と、多くの人は人生の節目で大きな選択をする。だが、どれかを選ぶということは、別の選択肢を捨てることにもなる。自分のカラダは一つしかない。

 生活に追われ、子どもを育てるうちに老後を迎える。若き日の夢は、夢のまま終わる。これまではそれが当たり前の人生モデルだった。

 ところが、今や「人生100年」の時代。本人の希望にかかわらず、データ上、寿命は確実に延びている。現役を退いたあと、時間的余裕ができた。

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