
人気も難易度も高い医学部受験。高校へのアンケートなどをもとにした大学合格者ランキングで、医学部医学科の合格者が多い高校をランキングで紹介する。現役合格者数で医学部に強い私立高校はどこか。
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医学部への現役合格者が多い私立高校のランキングでは東海(愛知)が58人の現役合格者を出した。浪人も含めた合格者数は104人。唯一、3桁の合格者数を記録し、18年連続の1位だ。
2位は東大寺学園(奈良)の43人。前年から13人増で一気にランクアップし、現役合格率は21.5%と全体トップの数字だった。大学通信情報調査・編集部部長の井沢秀さんはこう話す。
「元々医学部志向が強い高校ですが、医学部コースなどのカリキュラムがない中でのこの現役合格率は特筆すべき数字です。今年は東大、京大ともに合格者数を減らしましたが、伝統校、名門校においては年によって志望学部にばらつきが起こりえます。今年は特に医学部志向が強かったということでしょう」
3位は久留米大附設(福岡)の41人、4位は洛南(京都)の37人、5位には開成(東京)と灘(兵庫)が36人で並ぶ。次いで甲陽学院(兵庫)、西大和学園(奈良)と、ランキング上位を中部以西の高校が占めている。
「今年は一般選抜での国公立大の医学部志願者数は減ったものの、西日本は医学部志向が強く、中でも近畿地区は志願者数が増えています。首都圏や東日本に比べ、関西のほうが国公立大の選択肢が多いからです。地域によって温度差があるというのが通例です」(井沢さん)
これは中部でも同じだ。名古屋大、名古屋市立大、岐阜大、浜松医科大など、選択肢は多い。首都圏においては慶應大など私大も選択肢に入ることがランキングに影響を与えている。