夫婦でカルチャーセンターに通うが別々のコースを受講。3度の食事は施設内の食堂で食べられるが、外食やスーパーで買うなど、日によって決めるという。

 施設に入ると、就寝や食事時間を管理されると思いがちだが、自宅に近い感覚で過ごせる施設もある。

「高齢者施設といっても生活の場なので、晩酌が習慣の人は夕食時にお酒を飲めるかどうかが重要なポイントです。我慢を強いられる生活はストレスになりますので、外出の自由度や食事の味、入浴時間の制限など生活習慣と照らしてチェックしましょう」(畠中さん)

 自分が譲れない生活習慣を書き出すとよい。いくつもある人は、サ高住だと自由度の高い生活を送れそうだ。資金面で余裕がなければ自宅で当面過ごし、介護が必要な際に在宅介護を受けるしかない。最近は在宅介護サービスも充実しており、協力してくれる家族がいれば、最期まで自宅で過ごすことも可能だ。

「施設では、最期に食べられなくなったら病院に運ばれるのか、部屋でお迎えが来るのを待つのか。施設側に看取りの体制や実績を聞いておくと、入居してから安心できます」(太田さん)

 住み替えなどで苦労しないように、終のすみか選びを考えたい。(村田くみ)

週刊朝日  2017年11月24日号