女子は2月1日に桜蔭、女子学院(東京)、雙葉(東京)の御三家、フェリス女学院(神奈川)の入試がある。最上位層の本命が集まる1日校は合格者の進学率も高い。
桜蔭合格者の中には筑波大附(東京)、海外の大学進学にも強い渋谷教育学園幕張(千葉)や渋谷教育学園渋谷(東京)を選ぶ子もいるという。これらはいずれも共学校だ。
渋谷教育学園幕張は1月に入試があるため、そこで合格してしまえば受験を終えてしまう子も多いという。「千葉に住む子のうち2月1日に受験する割合は男子8割、女子6割」(大手進学塾関係者)
私大付属校では早慶の人気は揺るがず。慶應のブランド力と医・薬学部を持つ総合大学ならではの人気は高いが、早稲田実業(東京)と男子校の早稲田大学高等学院(東京)ともに入試は2月1日。第1志望の子が自然と集まるようになっている。
慶應が第1志望の男子は、1日に男子校の普通部(神奈川)、2日に慶應湘南藤沢(神奈川)、3日に慶應中等部(東京)を受験。女子の場合は、2日に慶應湘南藤沢、3日に中等部を受け、1日は女子学院受験のパターンが多いという。付属と進学校では求めているものも異なるように思えるが、「試験問題が似ており、どちらも自由な校風」というのが理由だ。女子学院は2日に合格発表があり中等部受験を辞退する子も出るため、中等部入試は実質慶應第1志望者による競争となる。
付属校は受験勉強に追われることなく、のんびり中高生活を送って大学まで進めるイメージが強いが、近年は学力向上に力を入れる方針の学校が多い。簡単にエスカレーターとはいかず、かなりの学習量が求められるため進学塾の関係者は「付属は楽というのは過去の神話」と断言する。
それを反映しているのが大学進学時の外部受験だ。例えば立教新座(埼玉)は高校2年から「他大学進学クラス」が1クラス設けられる。また、明治、法政、中央の付属校のように系列大学への推薦資格を持ったまま、条件付きで他大学の受験を認める学校もある。
中央大附(東京)の場合、国立に関しては全学部全学科、私立に関しては中央大にない学部学科であれば推薦資格を保持したまま外部受験できる制度を設けており、学校のホームページにも「そうした制度を利用して自らの将来を創造しようとする生徒をも支援していきます」とある。今年の入試では約13%が外部に進学し、東工大などの国立大学や医・薬学部、早慶など外部に進んでいる。