日本で出会い、恋に落ち結婚し、母国ではない日本で暮らす、栄養コンサルタントのエリカ・アンギャルさんとオーストリアを代表するワイングラスメーカーの日本法人代表であるウォルフガング・アンギャルのお二人。付き合いはじめ、二人の関係を確実にしたいと意を決してアメリカに渡ったという。当時を振り返る。
※「マクロビが取り持つ縁? エリカ・アンギャルと夫がなれそめ明かす」よりつづく
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夫:仲良くなってからも、まだ不安でした。彼女は人気者で、あちこちのパーティーに呼ばれてましたから。
妻:それで、彼がアメリカ旅行へ行こう、って。
夫:当時、お金はぜんぜんなかったんですよ。ただ、ラッキーなことにアメリカ往復のビジネスクラスのチケットと、現地でのホテル滞在権を持ってたんです。それもチャリティーパーティーのくじ引きで当てて!
妻:さすがに、アメリカ旅行ともなれば単なるデートとは違いますよね。でも、私もすっかり彼が好きになっていたし、なによりまだ若かった私にはビジネスクラスで行くアメリカ旅行なんて、夢みたいだった。
――アメリカ旅行を満喫した二人。帰国後は妻のアパートで一緒に暮らすようになった。
夫:アメリカから帰って、割とすぐにプロポーズしたんだよね。
妻:そうね。
夫:それで、93年の夏、オーストラリア・ブリスベーンで結婚式を挙げました。
それまで、結婚している自分がまるで想像つかなかったんですよ。でも、彼女をこの先、ずっと失わずにいるには結婚するしかないんじゃないか、って。突然、出張の特急「ひたち」の中で思った(笑)。
妻:私も、それまで結婚は考えたこともありませんでした。若かったっていうのもありますけど、結婚したら自由ではいられなくなるような気がした。でも、この人となら、って。