来年1月17、18日実施のセンター試験まであと1カ月。新課程入試の初年度で不安になる受験生がいるかもしれないが、条件はみんな同じだ。ラスト1カ月に効率的な勉強をすれば、100点アップだって夢ではない。東進ハイスクール現代文講師の林修さんが直前の勉強術をアドバイスする。
* * *
入試まであと1カ月というとき、受験生に「あと1カ月、勉強したければ限界まで頑張ればいい。勉強したくなければやめればいい」と厳しいことを言っています。限界までやった場合には、合格のときはもちろん、たとえ不合格でも頑張りきった自分に自信を持つことができます。不合格の場合でもベストを尽くしたのだから、その調子でもう1年頑張ればいいのです。
しかし、限界までやらなかったなら、合格しても、「たった1カ月も頑張れなかった人間」という思いを抱え、自分に自信を持てないまま生きていかなくてはなりません。
では、この1カ月、どのように勉強すればいいか。国公立大志願者はセンター試験でたくさんの科目を受けなくてはならないため、トータルの点数を上げることを考えるべきです。得意科目では取りこぼしがないよう力を入れ、理科や地歴公民のように短期間で伸びやすい科目では重要事項を復習しましょう。2次試験の配点は、「このバランスで勉強してほしい」という大学からのメッセージです。このバランスを頭に入れつつ、得意科目中心の学習を進めるのがよいと思います。
現代文は直前1カ月であまり伸びる科目とは言い難いので、勉強するときは過去問に絞ったほうがいいでしょう。国語は80分で現代文2問、古文1問、漢文1問を解きますが、「時間が足りなかった」という受験生が少なくありません。それは時間内に解く訓練が足りなかったのです。直近2年の評論の問題はややクセがありますが、2007年以降の問題は全体的には良問ですから、過去問で時間内に解く訓練をしましょう。
古文・漢文が仕上がっている受験生は漢文、古文、評論、小説の順で。仕上がっていなければ基本は現代文から。とにかく、点数が取れそうなものから解くといいでしょう。
※週刊朝日 2014年12月26日号