カンニング竹山
だからこそ、沢尻容疑者が出演予定だった大河ドラマ「麒麟がくる」は、チャンスだったと思う。逮捕前に収録していた映像は字幕スーパーを入れて、放送すればいいと僕は思います。NHKは放送延期の可能性もあるとか、撮り直しの方針だとか報じられているけど、ほかの共演者だってスケジュールを割かなきゃいけないし、監督や技術さん、音響さん、照明さんだってものすごい迷惑をかける。もちろん、薬物は絶対に許さない。だからこそ、あえて現実を見せるために放送するという方法もあると思います。これだけ迷惑をかけるんだということを世の中に見せることで、少しでも考え方が変わったり、何かの気付きになるチャンスだったと思うんです。
受信料だからこそ、そういう人は出しちゃいけないって思う人が多いのかも知れないけど、受信料だからこそ、それを使って薬物というものを改めて考えるという選択肢もありますよね。まあ、話の途中で誰かが役を引き継ぐとなると、それをやりたいと言う女優さんや事務所はあまりいないかもしれないですけど。「作品に罪はない」とピエール瀧さんのときも異論が出ていたじゃないですか。それなら、放送すべきなんです。
今回の事件がこれだけ注目されているのは、地位も名誉もある人が一発退場させられるのを覗き見したいからですよね。特にネットでは「ひでーな、こいつ」って心の中でつぶやいて、叩きたいわけです。だから「桜を見る会」で安倍政権がやばくなったから、注目をそらすために逮捕されたんじゃないか、とまで言われている（笑）
他の事件ならそういうこともあるかもしれないけど、薬物に関しては難しいんじゃないかなと個人的には思います。麻取（麻薬取締部）に密着取材したことがあるけど、捜査が入るときには二重三重に証拠を掴んでいますからね。タイミングを誤ったり、間違いだったらとんでもないことになりますから。沢尻容疑者は職務質問されたとき、実際には持っていなくて自分で申告したとも報道されていますが、今回の捜査でも何重にも証拠を掴んでいたんでしょう。政権がやばいから「はい、逮捕」ってことにはならないと思うんですよね。
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しいたけ.
西崎彩智
ジェーン・スー
