白毛馬ソダシの調教師が本誌に明かした「『白毛は弱い』説を吹き飛ばした、いちかばちかの選択」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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白毛馬ソダシの調教師が本誌に明かした「『白毛は弱い』説を吹き飛ばした、いちかばちかの選択」

ソダシ(C)朝日新聞社

ソダシ(C)朝日新聞社

「桜花賞の後、海外から電話取材の依頼がたくさん来ています。でも英語ができないから……」

 苦笑するのは、白毛馬ソダシ(牝3歳)を管理する須貝尚介調教師。GI6勝のゴールドシップ、同3勝のジャスタウェイなどを育てた名伯楽だ。

 各国のメディアが注目するのも無理はない。ソダシは昨年12月に阪神ジュベナイルフィリーズ(阪神競馬場・芝1600m)で優勝し、白毛馬として世界で初めてGIを制した。4月11日にはクラシック(3歳馬による三冠競走)の桜花賞(阪神競馬場・芝1600m)でも勝利。世界初の白毛のクラシック馬となったのだ。

 そもそも白毛の競走馬は希少。競馬記者が語る。

「サラブレッドの毛色は8種類に分類されます。現在JRAには約8000頭が登録されており、一番多い鹿毛(茶褐色)は3400頭余。それに対して白毛は7頭だけ」

 ソダシの母の母は、青鹿毛の父と鹿毛の母から生まれた突然変異の白毛馬。シラユキヒメと名づけられ、9戦して3着に1度入り、白毛馬としてJRA史上初めて馬券に絡んだ。やはり白毛だった母のブチコは、ダート(砂)で4勝し引退。その後、「最強のダート馬」クロフネとの間に生まれたのが、ソダシである。

 須貝師が続ける。

「初めて見たのは1歳の秋。素晴らしくきれいでした。敏感な馬でしたね。環境に慣れさせるため、なるべく放牧に出さず、厩舎にいる時間を長くしました。とても頭がよく、人の顔をすぐに覚えます。私が他の馬を触ったりしていると焼きもちを焼いて、こっちに来いという仕草をするんですよ。お利口さんで、ボロ(糞)は馬房の同じ場所でしかやりませんし、調教では設定したメニューをきちんとこなします」

 須貝師は、ソダシの走る路線で悩んだ。

 クラシック、天皇賞、有馬記念など日本の大レースのほとんどは芝の競走。しかしソダシは血統的にはダートが向く。

 須貝師は走りを見て、芝もいけると感じた。デビュー戦と2戦目は北海道の芝を選んだ。北海道の競馬場の芝は本州と違い、パワーを必要とする洋芝。そこでの2連勝後、一転して瞬発力が求められる東京競馬場の芝のGIIIに出走させた。

「それを勝ってくれたので、クラシックに向けて夢が広がりました。芝路線はいちかばちかの選択でしたが、正しかったとホッとしています」


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