北原みのり「セクハラと妄想、その一線」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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北原みのり「セクハラと妄想、その一線」

連載「ニッポン スッポンポンNEO」

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北原みのり週刊朝日#北原みのり
北原みのり(きたはら・みのり)/1970年生まれ。作家、女性のためのセックスグッズショップ「ラブピースクラブ」代表

北原みのり(きたはら・みのり)/1970年生まれ。作家、女性のためのセックスグッズショップ「ラブピースクラブ」代表

北原みのり氏が今回注目したのは…(※写真はイメージ)

北原みのり氏が今回注目したのは…(※写真はイメージ)

 作家・北原みのり氏の週刊朝日連載「ニッポンスッポンポンNEO」。今回は、テレビ番組で垂れ流される「セクハラ」問題について。

*  *  *
 毎年この時期に放送されていた「日本有線大賞」が、今年で最後だというのでテレビをつけた。若い人はもう有線の存在自体、あまり馴染みがないと聞く。さようなら昭和、という思いでちょっと観るつもりが、司会の梅沢富美男が、あまりにのびのびとセクハラ三昧だったので、画面に釘付けになってしまった。

 例えば過去の映像で、氷川きよしと倖田來未がハグするシーンが流れたとき。それはもちろんエロ要素一切ない友情ハグなのだけど、「いいなーハグ、おれも(倖田來未と)したーい」と駄々をこねてみたり。背中の開いたドレスを着た吉田羊に(それは梅沢のリクエストだったとか)、女性アナウンサーが「あとで梅沢さんにじっくり観てもらいましょうね!」と笑ったり。梅沢のエロ進行を止めるどころか、むしろ女性たちが自ら加速させていた。

 心の中では「どうしようもねぇな、このじじい」と思いながらも強ばった笑顔で場をやり過ごし生き抜いてきた女たちにとっても、今どき「セクハラ、一緒に楽しもう!」なノリは、さすがに、ない。ハリウッドではセレブたちが次々に、過去のセクハラを告発しているけれど、日本のテレビではオジサンの微笑ましいお遊びとしてセクハラが盛り上がる。そして多分、梅沢さんはサービスのつもりで、やっている。ハリウッドは遠いね。


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