「夏がある」はずのセンバツで涙…マネジャーが明かすその理由 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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「夏がある」はずのセンバツで涙…マネジャーが明かすその理由

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 第84回選抜高校野球大会に「21世紀枠」として出場した宮城県の石巻工業。優勝候補の神村学園を相手に一時は1回で5点を挙げる善戦を繰り広げたが、その後逆転を許し、1回戦で涙の敗退となった。しかしその5得点や涙の裏には、様々な思いや「見えない力」があった。

 3月22日の第3試合、アルプスは地元から来た1500人以上の大応援団が埋めた。その中の一人、主将・阿部翔人の父で石巻工野球部元監督の克彦氏は、

「様々な支援を受けて、息子たちは本当に感謝しています。背負ってるものは重いけれど、そういう『見えない力』がどんなふうに発揮されるのか楽しみですね」

 対戦相手は昨秋の九州大会の優勝校で、センバツでも優勝候補の一角に数えられる神村学園(鹿児島)。立ち上がりからリードを奪われて苦しい展開になったが、石巻工が4回に一気に5点を挙げて逆転すると、甲子園は大歓声に揺れた。逆転の口火を切るタイムリーを放った主将・阿部は3安打の活躍の理由を聞かれて、はからずも父と同じ台詞を口にした。

「何で打てたのか……『見えない力』があったとしか言いようがありません」

 しかし試合は、5対9で敗れた。負けても夏があるセンバツにも関わらず、選手たちの大半が目元を赤く腫らしていた。記録員としてベンチ入りした女子マネジャーの阿部彩奈は、こう話した。

「試合の後、ベンチの近くまでお客さんたちがいっぱい来て『ありがとう』って言われて、負けて恩返しできなかったのに、何であたしらお礼言われるのかなと思ったら泣けてきて……」

※週刊朝日 2012年4月6日号


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