【タイプ3】急性の肩こり・痛み「風寒(ふうかん)」タイプ

<気になる症状>
急な肩こり・肩の痛み、首筋の痛みや頭痛を伴うことがある、舌の苔が白く薄い 

<改善ポイント>
●寒さやかぜが、急な肩こり・痛みを引き起こす

 自然界の邪気「寒邪(かんじゃ)」や「風邪(ふうじゃ)」が肩に入り込むと、急に肩こりや痛みを感じることがあります。冬の寒さや過度な冷房などで肩こりを感じるのもこのタイプ。

 また、かぜの初期症状として肩のこりや痛みを感じることもあります。特に、疲れが溜まっている人、更年期の人は体内の「気」(エネルギー)や「血」が不足しがちになり、邪気が入り込みやすくなります。

 まず大切なのは、邪気を寄せ付けない健康な身体をつくること。もし寒邪や風邪が入り込んでしまったら、長期化しないよう早めに治すことが肝心です。

<摂り入れたい食材>
下記の食材で身体に入り込んだ邪気を早めに発散することを心がけて。
葛粉(葛湯、葛きりなど)、シナモン、ねぎ、しょうがなど 

からだを温める食材のひとつ「シナモン」 写真・PhotoAC
からだを温める食材のひとつ「シナモン」 写真・PhotoAC

■ポイント!  マッサージや体操で、肩こり・痛みを和らげる

 肩の筋肉をほぐし、血行を促すよう、簡単なマッサージや体操を習慣にしましょう。加齢に伴う五十肩の痛みは、時間が経てば必ず和らぐもの。あまり深刻に悩まず、心も身体もリラックスして過ごしましょう。

【毎日続けたい肩こり・痛み対策】
・両手を使って肩から二の腕までマッサージ
・肩を上げ下げしてこりをほぐす
・関節を柔らかく保つよう、腕を前後に回す。肩まであげる
・首を回したり、前後・左右に倒したりする
・仕事やテレビの合間に目のツボ体操
・入浴は肩までつかって血行を促進

 【おすすめのツボ】
肩井(けんせい)…首のつけ根と肩先を結ぶ線の中央。首や肩のコリを緩和します。
血海(けっかい)…ひざの皿の内側、指三本分上のところ。血の巡りを促します。

肩こりにお勧めのツボ 絵・イラストAC
肩こりにお勧めのツボ 絵・イラストAC

監修:菅沼 栄先生(中医学講師)

監修:菅沼 栄先生(中医学講師) 1975年、中国北京中医薬大学卒業。同大学附属病院に勤務。1979年、来日。1980年、神奈川県衛生部勤務。中医学に関する翻訳・通訳を担当。 1982年から、中医学講師として活動。各地の中医薬研究会などで薬局・薬店を対象とした講義を担当し、中医学の普及に務めている。主な著書に『いかに弁証論治するか』『いかに弁証論治するか・続篇』『漢方方剤ハンドブック』(東洋学術出版)、『東洋医学がやさしく教える食養生』(PHP出版)、『入門・実践 温病学』(源草社)など。
監修:菅沼 栄先生(中医学講師) 1975年、中国北京中医薬大学卒業。同大学附属病院に勤務。1979年、来日。1980年、神奈川県衛生部勤務。中医学に関する翻訳・通訳を担当。 1982年から、中医学講師として活動。各地の中医薬研究会などで薬局・薬店を対象とした講義を担当し、中医学の普及に務めている。主な著書に『いかに弁証論治するか』『いかに弁証論治するか・続篇』『漢方方剤ハンドブック』(東洋学術出版)、『東洋医学がやさしく教える食養生』(PHP出版)、『入門・実践 温病学』(源草社)など。

本記事は、イスクラ産業株式会社監修の中医学情報サイト「COCOKARA中医学」より、一部改変して転載しました