加藤俊徳(かとう・としのり)
脳内科医、医学博士。株式会社「脳の学校」代表。昭和大学客員教授。加藤プラチナクリニックを開設し、独自開発した加藤式脳画像診断法(MRI脳相診断)を用いて、小児から高齢者まで1万人以上を診断・治療している(写真/本人提供)
加藤俊徳(かとう・としのり) 脳内科医、医学博士。株式会社「脳の学校」代表。昭和大学客員教授。加藤プラチナクリニックを開設し、独自開発した加藤式脳画像診断法(MRI脳相診断)を用いて、小児から高齢者まで1万人以上を診断・治療している(写真/本人提供)

 八つの脳番地それぞれの機能と、その脳番地が強い人に向いている職業は以下のようなものだ。

■思考系脳番地
物事を考え、判断し、創造するといった高度な機能をつかさどっている。集中力、決断力、行動力のほか、自制心、意志の強さといった精神的な要素にも深くかかわっている/プログラマー、小説家、イベント企画、人事担当など

■感情系脳番地
快・不快、好き・嫌いという情緒をつかさどる部位。長期にわたってゆっくりと成長していくのが特徴/保育士、介護職、看護師、俳優・演出家など

■伝達系脳番地
発信する=誰かに何かを伝えるのが仕事。話し上手といわれる人は左脳の伝達系脳番地が発達しており、出来事や思考の言語化に優れている/接客業、手話通訳、記者、営業職など

■理解系脳番地
理解系脳番地が発達している人は、言葉の裏に隠れた意図をくみ取る力、物事の背景を見抜いて先を読む能力が優れている/弁護士、エンジニア、栄養士、公認会計士など

■運動系脳番地
実際に体を動かす行動力をつかさどっている。行動の指令を出す運動系脳番地が弱いと、筋肉は指示待ち状態になるので、動きだすのが遅くなる/調理師、農業、プロスポーツ選手、家事代行業など

■聴覚系脳番地
耳のすぐそばの側頭葉にあり、耳から入ってくる情報を扱っている。情報のインプットに重要な役割を果たす脳番地/通訳、医師、カウンセラー、受け付け業務など

■視覚系脳番地
目に映った情報を視神経を通じて受け取り、処理するところ。感情系脳番地と連動して喜怒哀楽を刺激する/デザイナー、気象予報士、美容師、YouTuberなど

■記憶系脳番地
喜びや恐怖など過去に知覚した「感情の記憶」と、「読んだ」「聞いた」などの情報を覚えておく「知識の記憶」が入っている/教師、銀行員、ソムリエ、税理士、公務員など

脳に存在する神経細胞は、似たような働きをするもの同士で集団を作っていると加藤さんは言う。脳のどの場所にどのような働きの細胞集団があるのか、地図を模して示したのが、上図の「脳番地」だ(図版 『イラスト図解 脳ドクターが教える 脳とココロの引き寄せルール』から)
脳に存在する神経細胞は、似たような働きをするもの同士で集団を作っていると加藤さんは言う。脳のどの場所にどのような働きの細胞集団があるのか、地図を模して示したのが、上図の「脳番地」だ(図版 『イラスト図解 脳ドクターが教える 脳とココロの引き寄せルール』から)

 脳のしくみを理解し、日々脳番地トレーニングを実践すれば、脳の「引き寄せ力」は確実にアップする、と加藤さんは言う。
「年齢を重ねて神経細胞の数が減っていても大丈夫。脳番地同士のつながりはトレーニングで強化することができるので、いつ始めても遅すぎることはありません」

※記事<<仕事でいい縁を引き寄せるコツは?「脳は共鳴しあう」1万人の脳を見た脳内科医が明かす基準>>へ続く

(構成/生活・文化編集部 端 香里)