年末年始の救急搬送は普段の10倍以上!?「なぜ、もちやお酒の死亡事故は無くならないのか」 (2/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

年末年始の救急搬送は普段の10倍以上!?「なぜ、もちやお酒の死亡事故は無くならないのか」

清水敬樹/広島大学医学部卒。公立昭和病院で救急医学、集中治療医学の道へ。さいたま赤十字病院救命救急センター(現:高度救命救急センター)を経て、現在、東京都立多摩総合医療センター救命救急センター部長・センター長

清水敬樹/広島大学医学部卒。公立昭和病院で救急医学、集中治療医学の道へ。さいたま赤十字病院救命救急センター(現:高度救命救急センター)を経て、現在、東京都立多摩総合医療センター救命救急センター部長・センター長

健康と長寿を祈願して、お正月にお餅を食べる人は多い。長くのびて、切れない餅……のどに詰まるとベテラン救命医でも苦労するという(写真/GettyImages)

健康と長寿を祈願して、お正月にお餅を食べる人は多い。長くのびて、切れない餅……のどに詰まるとベテラン救命医でも苦労するという(写真/GettyImages)

■アルコールを飲んでおぼれて死亡する温泉街での事故

 アルコールによる事故では、お風呂での溺死が圧倒的だ。お正月は温泉旅行も多いため起きやすいという。

 お酒を飲んだあとに脱水状態で入浴し、のぼせて失神してしまうケースが多い。失神するだけならまだしも、お風呂ではそれが死につながってしまう。

「以前、熱海の温泉街近くの病院に勤めていたことがありました。温泉街では飲酒後の入浴でおぼれてしまう、という事故は日常茶飯事。お酒を飲んだり、旅行したりすることが多くなるお正月は、特に注意をしてほしい。24時間温泉に入ることができる温泉施設も多いため、周囲も気を配ることが大切です」

 寒い時期に起こりやすい、脳梗塞や心筋梗塞につながるヒートショック現象にも気を付けたい。

 ヒートショックは寒暖差が激しくなることで血圧が急変して起こる。高血圧や動脈硬化のある人は特に影響を受けやすい。室内からお風呂場やトイレなど、温度変化のある場所で起こりやすいため、脱衣所にヒーターを設置するなど、家の中の温度をなるべく均一にするなどの対策が有効だ。

 対策すれば防ぐことのできる事故。いま一度気を付けて、新しい年を迎えたい。(文/濱田ももこ)

〇清水敬樹医師:1995年、広島大学医学部卒。公立昭和病院で救急医学、集中治療医学の道へ。さいたま赤十字病院救命救急センター(現:高度救命救急センター)を経て、現在、東京都立多摩総合医療センター救命救急センター部長・センター長。日本救急医学会専門医。日本集中治療医学会専門医ほか。


トップにもどる dot.オリジナル記事一覧

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい