落合博満ら“超個性派軍団”に?「侍ジャパン」が昔に存在したら…【80年代編】

2020/01/04 16:00

落合博満(左)と掛布雅之(右)(C)朝日新聞社
落合博満(左)と掛布雅之(右)(C)朝日新聞社

 野球日本代表が定着していなかった1970年代、1980年代、1990年代の3世代で侍ジャパンを編成してみる企画。第2回の今回は1980年代。1984年のロサンゼルス五輪時点での代表チームを選んでみた。また、人数は今年の東京五輪と同様に24人としている。

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 1980年代前半、セ・リーグは山本浩二、衣笠祥雄の両輪が大活躍した広島が覇権を握っており、ロサンゼルス五輪のあった1984年も日本シリーズで阪急を破って3度目の日本一に輝いている。翌1985年は阪神が初の日本一を勝ち取っているが、一過性のもので強さは持続せず、巨人、中日、広島が安定勢力だった。一方のパ・リーグは阪急の全盛期が終わり、台頭してきたのが西武と近鉄の二球団。西武は1982年、1983年に日本シリーズ連覇を達成し、1985年からはリーグ4連覇を成し遂げている。そんな時代の24人を以下のように選んでみた。

投手
北別府学(広島)
西本聖(巨人)
東尾修(西武)
遠藤一彦(大洋)
山田久志(阪急)
佐藤義則(阪急)
小松辰雄(中日)
大野豊(広島)
角三男(巨人)
牛島和彦(中日)

捕手
山倉和博(巨人)
達川光男(広島)
伊東勤(西武)

内野手
落合博満(ロッテ)
衣笠祥雄(広島)
篠塚利夫(巨人)
大石大二郎(近鉄)
掛布雅之(阪神)
高木豊(大洋)
高橋慶彦(広島)

外野手
山本浩二(広島)
田尾安志(中日)
簑田浩二(阪急)
松本匡史(巨人)

※()内は当時の所属チーム

スタメン
1番 高橋(ショート)
2番 篠塚(セカンド)
3番 掛布(サード)
4番 落合(ファースト)
5番 山本(レフト)
6番 田尾(ライト)
7番 衣笠(DH)
8番 山倉(キャッチャー)
9番 松本(センター)

 まず投手陣。前回の1976年はパ・リーグのエースが並んだが、8年後の1984年はセ・リーグのエース達が中心となった。北別府、西本はともに高いコントロールとシュートを武器に試合を作れるのが大きい。本格派の遠藤に、この当時もベテランの味を発揮していた東尾も先発として計算できるだろう。第二先発として期待したいのが佐藤と山田の阪急の新旧エース二人。佐藤は晩年こそ変化球投手だったが、当時はバリバリの本格派として鳴らしており、1984年からは2年連続で奪三振王に輝いている。山田もだいぶ晩年に差し掛かっていた時期ではあるが、豊富な経験とアンダースローのボールの軌道は貴重だ。

 セットアッパーは小松、大野、角の三人。小松はこの当時は先発だが、「スピードガンの申し子」と呼ばれたスピードで短いイニングであれば圧倒できるだろう。大野、角は貴重なサウスポー。ともにリリーフとしての実績があるのが心強い。抑えは当時売り出し中の牛島。高い制球力で自滅することがなく、フォークという決め球があるのも大きい。

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