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「盗塁刺すだけじゃダメ」 ソフトバンク甲斐が“キャノン”より大切にしてるもの

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山岡則夫dot.
ソフトバンク・甲斐拓也 (c)朝日新聞社

ソフトバンク・甲斐拓也 (c)朝日新聞社

「捕手として最初に考えるのは配球。投手をしっかりリードすること。これができないと何の意味もない。盗塁を刺せるのは長所の1つだけど、それだけではダメ」

 ソフトバンク甲斐拓也は強い口調で語る。盗塁阻止が取り上げられる肩のみでなく、すべてを備えたナンバーワン捕手を目指す。

『甲斐キャノン』

 2018年、甲斐の名前は一躍、世の野球ファンに知られることとなった。その要因は盗塁阻止率の尋常的ではない高さ。シーズン阻止率.447、広島との日本シリーズでは、シリーズ記録となる6連続盗塁阻止を達成した。

「もちろん盗塁をさせない、ということは考えている。いろいろなことが重なって、18年はかなりの確率で盗塁阻止することができた。これは僕自身にとって武器になるし、有利なこと。でも捕手としての仕事はそれだけではない。まず大事にしないといけないのは、投手をリードして、チームが勝てるように試合を作り上げることだと思う」

 キャノンと形容された強肩は大きな武器である。しかし肩だけでなく、すべてにおいてレベルの高い捕手を追い求める毎日だ。

■初出場、甲斐キャノン、カープとの因果

 甲斐は『ホークス・ドリーム』の体現者だ。絶対的エースの千賀滉大らとともに、育成からチームの顔にまで上り詰めた。

 ソフトバンクが3軍制導入を決めたのと時を同じくした10年に、育成ドラフト6位で入団。背番号130、登録名は『拓也』、1年目は捕手のみでなく、三塁も守ったのを見ても、当時の立ち位置がわかる。14年に一軍初出場を果たしたが、その後も2軍との行き来が続いた。

 ブレークした17年も試合出場は103試合にとどまり、主に千賀や東浜巨など、若手投手とバッテリーを組んでのもの。しかし、クライマックスシリーズや日本シリーズでの活躍、侍ジャパン選出など大きなインパクトを残し、育成出身選手初となるベストナインも受賞した。

 ちなみに捕手としての一軍初出場は、14年6月7日の広島戦。『甲斐キャノン』が世間に響いた18年日本シリーズも、対戦相手は広島だった。

「初出場が広島戦だったのはもちろん覚えている。でも日本シリーズの時には、そんなことは頭になく、対戦相手として必死にぶつかった。盗塁阻止に関しては運もあるし、ラッキーだったとも思う」

 甲斐本人は笑い流すが、カープ女子人気など飛ぶ鳥を落とす勢いの広島にとっては、やっかいな選手となったことは間違いない。


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