ボールをぶつけたり、守備の邪魔をしたり… 審判が起こした思わぬ“トラブル” (3/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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ボールをぶつけたり、守備の邪魔をしたり… 審判が起こした思わぬ“トラブル”

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久保田龍雄dot.
まさかの事件を起こしてしまった橘高淳審判 (c)朝日新聞社

まさかの事件を起こしてしまった橘高淳審判 (c)朝日新聞社

 3点を追う巨人は8回2死一、二塁のチャンスで代打・岡崎郁が右前安打。二塁走者・ブラッドリーは、ライトからの返球を見ながら本塁に突入。そして、事件が起きたのは、スライディングすることなく、そのまま本塁を駆け抜けた直後だった。

 クロスプレーを想定して、ホームベース後方でプレーを見守っていた久保友之球審に、ブラッドリーがタックルするような形で勢いよくぶつかり、右肩が久保球審の左首筋を直撃したのだ。

 まさかのアクシデントに、ブラッドリーは「まっすぐ走ってきたら、(久保球審が)目の前にいた。オレがスライディングするとでも思ったのかな」と驚くばかり。ミズーリ大学時代、アメリカンフットボールのクォーターバックをしていた183センチ、84キロのブラッドリーが相手では、元大阪タイガースの投手だった久保球審といえども、ひとたまりもない。

 約1メートル吹っ飛ばされた久保球審は、人工芝に後頭部を強打。ブラッドリーが手を貸して起こそうとしたが、意識を失って、倒れ込んだまま。巨人の岡島義彦トレーナーをはじめ、両軍ベンチからナインが駆けつけ、心配そうに様子を見守った。

 その後、しばらくして医務室で意識を回復。病院で検査を受けた結果、骨に異常はなく、軽い脳しんとうと軽い記憶障害と診断された。試合は、福井宏三塁塁審が球審、予備審判の小林毅二が三塁塁審に入り、再開された。

 ちなみに福井審判は、前年8月25日のヤクルトvs阪神(甲子園)で、友寄正人球審が小川淳司のファウルを股間に受けて負傷退場した際にも代役で球審を務めている。これも不思議な因縁である。

●プロフィール
久保田龍雄
1960年生まれ。東京都出身。中央大学文学部卒業後、地方紙の記者を経て独立。プロアマ問わず野球を中心に執筆活動を展開している。きめの細かいデータと史実に基づいた考察には定評がある。最新刊は電子書籍「プロ野球B級ニュース事件簿2018」上・下巻(野球文明叢書)。


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