Q漢方の効果的な飲み方はある?

A消化器症状がある場合は食前が効果的

 食欲不振や胃もたれなどに対する処方は、食前に飲むのが効果的です。ただし、大切なのは飲み忘れないこと。食後のほうが忘れないのなら、それで問題ありません。からだを温める薬はお湯で飲むのが適しています。

Q漢方は長く飲み続けないとだめ?

A急性症状はすぐに効果が出る傾向があります

 最近出た症状なら、漢方薬で比較的早く効果が出ます。慢性的な症状は、長く飲まなければ効果が出ないことがあります。ただし、反応の出方は人それぞれ。生活習慣を改善できた人は、効果が早く出る傾向があります。

Q漢方はどこで売ってるの?

A医師に処方してもらうか薬局・薬店で購入できます

 医療機関で医師に処方してもらう、または薬局・薬店で薬剤師に調剤してもらって購入できます。薬局・薬店では市販のエキス製剤を購入することもできます。市販のエキス製剤は、安全面を考慮し、医療用よりも含有成分量が少なくなっています。

Qお高いんでしょう?

A医療機関では漢方薬に保険が適用されます

 医療機関では、漢方薬にも保険が適用されます。ただし漢方を専門とする医療機関では、自費診療の場合もあります。保険適用外の生薬を使用できるほか、質のいい生薬を使えます。生薬の質は、効き目を左右します。

(文・中寺暁子)

■東邦大学医療センター大森病院
東洋医学科准教授・診察部長 田中耕一郎医師
北海道大学教育学部、富山医科薬科大学(現・富山大学)医学部卒。自治医科大学病院一般内科を経て、東邦大学医療センター大森病院東洋医学科へ入局。2017年から現職。

※週刊朝日ムック「家族ではじめる本格漢方2019」から