

著書である『論破力』(朝日新聞出版)が、4.5万部のヒットをとばしているひろゆきさん。論破に使えるテクニックが満載な著作からさらに踏み込んで、担当編集者の大坂温子が、「論破しても、しなくても幸せ」なひろゆきさんならではの幸福論を聞きました。
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■「論破」はスポーツ
――論破しようと思う時は、どのように頭を切り替えるのでしょうか。
ひろゆき(以下「ひろ」):どちらかというとスポーツの気分です。日常では人を殴るというのはものすごいことですが、例えばボクシングでは、勝つために殴るのは当たり前。そういう風にモードを切り替えます。「こういうことを言うと相手が傷つく」「後からどんな悪影響があるのか」ということはとりあえず置いておいて、その試合に勝つためにはどうすればよいかを考える。
大坂(以下「大」):論破して自分のイメージが悪くなることは気にならないですか?
ひろ:会ったことのない人や会ったばかりの人に嫌われても、あまり意味はないかなと思っています。それで本当に僕のことが嫌いになったのなら、会わなければいいだけですし。
大:この本をつくる過程で、ひろゆきさんがテレビで論破する時に「申し訳ないな」と思っていると聞いて、すごく衝撃的でした。勝手ながら、ひろゆきさんには怖いイメージがありました。ちょっとでもこちらにスキがあったら怒られちゃうんじゃないかと、おずおずと依頼をしたのを覚えています。(笑)
ひろ:人を論破するシーンばかりテレビで見せられたら、普通はそう思いますよね(笑)。メディアに出る時には、「そういう役割の人」として取り上げられるので。例えば、悪役の役者さんがものすごく怖い人かというと、そうとは限らないじゃないですか。人はメディアが取り上げるものしか見えていないので、そう解するのは当たり前だとは思います。
■「犬を説得しても仕方ない」 怒らないための心の切り替え
大:メディアに出る時以外で、怒って論破しようと思う時はありますか?