【パ・リーグ打者部門】


角中勝也(ロッテ)

 鬱憤を晴らすかのように暴れ回った。故障で出遅れていた角中勝也(ロッテ)が6月に入ってエンジン全開。22試合に出場して、打率.395(81打数32安打)、2本塁打、16打点。チームの月間勝ち越し(14勝8敗)の原動力となった。

 打率.269と不完全燃焼に終わった昨季からの巻き返しを誓った今季だったが、開幕直前のオープン戦で守備の際に外野フェンスに腰を強打して「第12胸椎圧迫骨折」と診断。5月11日にようやく1軍初出場を果たした後も調子が上がらず、5月終了時点で打率.238と低迷していた。しかし、6月最初の広島3連戦(ZOZOマリン)で11打数6安打と爆発して勢いに乗ると、6月7日の中日戦(ナゴヤドーム)では5安打4打点の大暴れ。同22日の西武戦(ZOZOマリン)までの6月の16試合中15試合でヒットをマークした後、3試合ノーヒットと小休止したが、6月最後の試合となった30日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)で月間5度目の猛打賞締め。月間打率4割に迫る数字を残し、今季通算打率も.326まで浮上させた。

 その他、交流戦MVPに輝いた吉田正尚(オリックス)が月間で打率.375、2本塁打、14打点の好成績を残し、近藤健介(日本ハム)も打率.373、5本塁打、20打点、秋山翔吾(西武)は打率.365、4本塁打、11打点の高パフォーマンスも打率で角中に及ばない。上林誠知(ソフトバンク)が月間9本塁打を放って打率.329、24打点と強力なライバルになるが、果たしてどうなるか。角中が受賞すれば、意外にもプロ12年目で初受賞となる。