近年メキメキと頭角を現してきた昌平は、FW佐相壱明がJ2・大宮に内定し、昨年の針谷岳晃(磐田)と松本泰志(広島)に次ぐ、2年連続のプロ入り選手を輩出。2年生にもMF渋屋航平、MF古川勇輝、CB関根浩平とプロ入りが期待される選手もおり、今大会での上位進出は十分にあり得る。

 矢板中央は屈強なフィジカルと高さを有する選手と、弾丸ドリブラーがバランス良く配置されており、前への推進力はすさまじいものがある。なかでも190cmのFW望月謙、卓越した技術を持つMF飯島翼、そして今年の全日本ユース(U‐18)フットサル大会のMVPであるFW大塚尋斗と、将来性ある2年生に注目だ。

 近年まれに見る激戦となった大阪府を制し、9年ぶり2回目の出場となった大阪桐蔭は、全体の技術レベルが高く、相手の状況に合わせてサッカーを変化できる『頭脳派集団』。全国トップレベルの実力を誇る野球部に肩を並べる成績を収められるだけの力は備えている。

 青森山田が連覇を達成するのか。前橋育英がリベンジ優勝を果たすのか、それとも伏兵が現れるのか。郷里のチームを応援するも良し、プロ内定選手をチェックするも良し、来年の目玉を探すも良し。さまざまな楽しみ方で真冬の高校生たちの熱き戦いに、ぜひ注目をしてほしい。(文・安藤隆人)