

就職、昇進、海外駐在といったビジネスシーンだけでなく、近年は大学入試にも活用されているTOEIC。2015年度、2016年度は日本国内の受験者が270万人を超えるなどいまだに人気が衰える気配はなく、書店には王道の「公式問題集」から模試本、テクニック本まで、さまざまな教材が並ぶ。
【毎日10分でTOEICスコアがアップ! 目からうろこの単語学習法とは】
そんな中、慶應、早稲田などの大学生協で「公式問題集よりも売れた」として知られる単語集がある。『TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ』、通称『金フレ』だ。その著者、神田外語学院講師のTEX加藤先生に、TOEICの魅力や効果的な学習法について、話を聞いた。
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――TEX先生が考える、TOEICの魅力とはなんでしょうか?
ひとつは、初心者から上級者まで、全員が同じテストを受けられることだと思います。英検のように受ける級によってテストの内容が違うということがないから、今回は難しかったね、とか何点上がったとか下がったとかいう話を、みんなで共有できるんです。
――TOEICのスコアを上げるのに大事なことはありますか?
もともと勉強が好きな人でない限り、目的もなく英語学習を継続するのは難しいものです。でも、TOEICでいいスコアを取れば希望の大学や企業に入れるとか、正社員になれるといった目的が先にあると、モチベーションは維持しやすくなるし、高いモチベーションがあれば英語力もそれだけ伸びやすくなります。
私の教え子も、希望の大学や会社に入るためにTOEICスコアが必要だという生徒は、ぐんぐん力をつけますね。大学や企業の中には、TOEICで一定のスコアを取れないと“足きり”というところもあるので、学生は自分の未来を切り開くために必死で勉強する。その結果スコアが大きく伸びるんです。
――TOEICの試験対策で覚える単語は、実際の英会話でも役に立つものなのでしょうか?