東京大野球部のエース、宮台康平(22)が日本ハムからドラフト7位で指名された。宮台は指名後の会見で、「これまで東大にいたから注目された部分はあると思う。プロに行ったら平等に見られる。早く結果を出して認めてもらいたい」と語った。
2004年に横浜ベイスターズ(当時)から9巡目指名された松家卓弘(→日本ハム、引退)以来のドラフト指名で、入団すれば東京大から6人目のプロ野球選手誕生となる。宮台は神奈川県立湘南高校の出身で、同校のエースとして鳴らしていた。
東京大でも6勝をあげ、今年秋には連投で法政大に連勝し、2002年以来の勝ち点を東京大にもたらした。
日本ハムは前述の松家をトレードで獲得したほか、1999年のドラフトでは宮台と同じく左腕投手の遠藤良平を7位で指名するなど東京大出身の選手と縁が深い球団だ。遠藤は2001年の引退後も球団に残り、現在はゼネラルマネジャー(GM)補佐として活躍。宮台の視察にも訪れている。宮台も選手としてはもちろん、先進的な編成で知られる日本ハムの頭脳として球団に残ることも期待されているのかもしれない。
現在、東京大の野球部員には甲子園経験者はいないものの、高校時代はそれなりに活躍している選手も多い。野球部のウェブサイトから部員の出身校を調べてみると、興味深いデータが見えてきた。
まず1位になったのは桐朋高校(私立、東京都国立市)で6人。2位以下を大きく引き離した。2017年の同校からの東京大合格者は8人。2位で東京大野球部員3人の開成高校(私立、東京都荒川区)は合格者数161人、同じく2位で部員3人の栄光学園高校(私立、神奈川県鎌倉市)の合格者数は62人である。これら合格者数を分母にするのは合理的ではないが1つの目安として算出すると(野球部員は4年生までいるため母数は4倍して計算)、桐朋の東京大野球部員比率は18.8%になり、他を圧倒する(開成は0.5%、栄光学園は1.2%)。
国立市内の閑静な住宅街にある桐朋高校を訪ねてみた。校内には野球部専用グラウンドがあり、「挑戦、甲子園」「文武一道」という横断幕が掲げられている。