さびしいのが開成高校だ。東京大合格者数は毎年だいたい150人以上をキープし、40年近くトップを続けてきた。一方で、開成高校野球部は東東京大会で善戦しており、ベスト16入りしたことがあり、弱小校ではない。『「弱くても勝てます」開成高校野球部のセオリー』(新潮社)も話題になった。この「セオリー」を東京大でも生かしてほしい。
東京大野球部員出身校ランキングと東京大合格者数高校ランキングはなかなか重なり合わない。野球部員のほうが全国化は進み、公立校出身者も多い。東京大がめざす学生の多様性という意味で、野球部は先進的である。
(AERAムック編集部、教育ジャーナリスト・小林哲夫、データ作成協力/増田侑真)