皮つきで丸のまま大きめに切った場合は、水からゆでましょう。沸騰したところに入れると、中まで火が通る間に外側が煮え過ぎて、内部と外部の火の通りの差が大きくなってしまいます。いちょう切りやさいの目切りにした場合は、内外の差が小さく、表面から味成分が溶け出すのを抑えるために、沸騰したところに入れましょう。

 煮ている途中で加熱をやめてしまうと、再加熱してもホクホクにはなりません。煮汁に浸かっている間に、いもの中のカルシウムがペクチンと結合し、ペクチンが溶けにくくなるためです。加熱前に長く水に浸けておいても同様のことが起こります。前晩に切って翌朝に加熱調理できると便利ですが、水に浸けるのは8時間が限度です。

 でんぷん質の食品は、加熱すると膨らんで隙間ができますが、冷めると次第に萎んでいきます。ゆでた直後の最も膨らんだところで塩、こしょうをふりましょう。組織の隙間に塩、こしょうが入り込むので、味がよくなじみます。マヨネーズで和える温度まで下がったところではなじみが悪く、浮いた味になるので注意しましょう。

 ポテトサラダはマヨネーズで和えるので、人肌くらいに冷ます必要がありますが、冷やしてしまわないことが大切です。冷蔵庫で冷やすとゴリゴリした触感になってしまいます。ほんのり温かいくらいがおいしいでしょう。