米男子ツアーは、現地時間16日からアーノルド・パーマー招待がフロリダ州のベイヒルC&ロッジで開幕。マスターズで悲願の日本男子初の海外メジャー制覇を目指す松山英樹を始め、フェデックスランキングトップ30のうち20人が集結し「キングの庭」で頂点を目指す。
「キング」とは、もちろん大会名にもなっているアーノルド・パーマーのこと。米ツアーではメジャー7勝を含め通算62勝し、その記録よりも記憶に残ったパーマーはゴルフ界の重鎮であり、まさに「キング」だった。しかし昨年9月25日に87歳で他界。今年は初めてパーマーを失って迎える大会となり、出場する全選手が追悼と生前のパーマーの功績を称え、アーノルド・パーマーブランドの有名な傘のマークをウェアなどにつけて臨むという。
パーマーのブランドは世界中のゴルファーの間で有名だが、実は日本国内では2000年以降にリブランドされ若い女性を中心に人気があり、ゴルフのブランドという印象は意外と薄い。傘のマークは、今ではアグレッシブなプレーで絶大な支持を得ていたパーマーからは想像がつかない「かわいい」というイメージが定着。ゴルフと縁遠い若者が故パーマーを知っているかは微妙なところだが、パーマーはゴルフ界のみならず、様々な世界に影響を与えてきた。
注目の松山英樹も、そんなパーマーを慕っていた一人。練習ラウンドでは左襟に傘を縫い付けたウェアを着用し「傘のマークの服はすごく好きだった。(パーマーはジャック・)ニクラウスよりも前に知っていた」。今大会では、偉大な先人に思いを馳せてのプレーとなりそうだ。
松山は、2週間前のWGC-メキシコ選手権(メキシコ、クラブデゴルフ・チャペルテペック)で25位タイと平凡な成績。練習ラウンドでもゴルフが「迷走中です」と語っていたが、公式サイトの優勝予想(パワーランキング)では5位となっており、本国での評価は相変わらず高い。翌週に控えたWGC-デル・マッチプレー(テキサス州オースティンCC)、そして4月に控えたマスターズ(ジョージア州オーガスタ・ナショナルGC)へ弾みをつけるためにも、ここでしっかり調子を上げておきたいところだ。