伊:一緒に暮らしてても分からないことって、あるね。

吉:最近の買い物として、理佐さんが自分の一存で買ったものとしては、ハンモックがあるじゃないですか。あれは何だったんですか。

伊:ハンモックは子どもが喜ぶし、昼寝するっていうんで。あとは近所の子どもにウケると聞いたから。

吉:俺は最初、大反対して。というのは、うちは、築二十数年にしてはしっかりした和風の家で、前に住んでいた老婦人がお茶の先生をやっていて、8畳間にちっちゃいお茶の炉があるんですよ。上から鉤みたいなものがあって。俺たちは全然使っていないんですけど、かっこいいから一応残しているんです。

伊:吉田さん、つぶしてくれって言ったじゃん。でも大工さんが「これ、高いっすよ~」って言ったら、「残してください」って。

吉:つまり、そういう部屋の柱にボルトをぶちこんで、こんなのぶら下げてどうすんだよって。

伊:でもおとといだってさ、『聲の形』と『逢沢りく』をそこで読んでたじゃん。

吉:そうなんだよね。結局、賛成派にまわっちゃって。子どもはハンモックで寝てたりするよね。でも大人は寝れないよ、腰痛い。

伊:でも西原理恵子さんは、そこで大人2人がハメられるって言ってたよ。

吉:その話は。

伊:あ、言っちゃいけないんだ。

吉:はい、そうですね。ハンモックネタは描いてないな。よし、覚えとこう。

■家賃ン百万円のお店のスーツ

吉:今日のスーツはこの日のために買いました。ディスカウントのシャツも売ってるような店なんだけど、中野ブロードウェイの一階の奥の一等地にあってけっこう広い。ネクタイはもっと、漫画のキャラクターのやつがあるんじゃないかと思ったんだけど、探す時間はなくて。

伊:お店の家賃が、月数百万って言ってたよね。

吉:でもオーナーだから家賃を払わずにすんでいる。「それでこの値段で出せるんです。普通だったら20万しますよ」って。

伊:乗せられて買ったんだよね。似合ってるよお~。

吉:このところ、スーツ着るときは喪服だったからね。ネクタイの締め方が一発で決まるようになって、やだなあって思ってたから、今日はちょっと嬉しかったですね。久しぶりに黒ネクタイじゃなくなくて。スーツは着慣れてないけれども、服として嫌いじゃない。でも、ワイシャツの第一ボタンは何とかならんかねと本当に思う。ネット検索すると、面接の心得みたいなやつで第一ボタンは絶対にはずすなって書いてあって。

伊:ずーっと、第一ボタンの悪口言ってるんだよね。きつい、はずしてく、とか。

吉:来年、卒園と入学式がくるので、そのときにも着れるかな。いい買い物したなって。

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