健康昆布酢 (撮影/大野洋介)
健康昆布酢 (撮影/大野洋介)
ねぎ生姜塩だれ (撮影/写真部・小黒冴夏)
ねぎ生姜塩だれ (撮影/写真部・小黒冴夏)

 新型コロナウイルスによる外出自粛が続き、自宅で時間を持て余してしまう人も多いだろう。そんなときこそ、食事に力を入れて免疫力アップさせる絶好の機会だ。調味料の作り方とそれを使った栄養満点のレシピを食のプロたちに教えてもらった。

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身体にやさしい万能調味料の作り方と、その調味料を使った健康レシピを教えてくれたのは、料理家の井澤由美子さんだ。

「お好きなドライフルーツを入れた昆布酢を作ってみませんか? 酢は腸内環境を整えてくれる発酵食品ですし、ドライフルーツも食物繊維を多く含んだ食品ですから、腸内環境の改善には欠かせません。また昆布のぬめり成分であるアルギン酸やフコイダンなどの水溶性食物繊維は、高血圧や高コレステロールの抑制にもつながるので、身体にいいことずくめです」

 酢、昆布、ドライフルーツ。この三つの力を合わせた「健康昆布酢」の作り方は簡単だ。

「米酢か、もしくはりんご酢に昆布、ドライフルーツを入れて、常温で2~3日おくだけです。昆布のうまみとドライフルーツの自然な甘みが溶け出して、酢の酸味がまろやかになってきますので、いろいろな料理に使いやすいと思います」

 今回のレシピでは、ドライフルーツはクコとナツメを使用しているが、これは自分が好きなものに変えて構わない。

「クコ、ナツメに乾煎りした黒豆を足してもおいしいですよ。またドライプルーンは水溶性食物繊維も不溶性食物繊維も豊富ですから、こちらもおすすめです。多くの方がご存じのように、腸には免疫細胞の約7割が集結しているので、腸内環境を整えることは免疫力アップにつながるのです」

 井澤さんがすすめてくれた“健康昆布酢”を使ったレシピは、酢豚だ。

「豚肉は疲労回復に役立つ栄養素・ビタミンB1を豊富に含んでいますから、積極的に摂取したい食材です。またビタミンB1の吸収を助けてくれる『アリシン』という物質は、玉ねぎやにんにく等に含まれていますので、いまの時期ならば、辛みの少ない新玉ねぎをお使いになるといいでしょう」

 まろやかな酸味の酢豚は、食べやすい。

「健康昆布酢は豚の角煮などに使用するのもおすすめです。お肉がとてもやわらかくなり、さっぱり仕上がるので、胃もたれしにくいです。また親子丼などを作るとき、仕上げに少々加えてもいいと思います。味がクッと締まってコクも出るので、砂糖が必要最低限の量ですみます」

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