保存するときは、酢が具材に完全にかぶる状態で、日の当たらない涼しい場所に置く。
「保存期間は約半年ですが、作ったらなるべく早めに使い切りましょう。もしそのままストレートで飲む場合は、1日に大さじ1と2分の1までにしてください」
最後に管理栄養士の牧野直子さんが教えてくれた、身体にやさしい万能調味料は「ねぎ生姜塩だれ」だ。
「すりおろし生姜とねぎのみじん切りと塩とごま油を混ぜるだけですので、すぐに作れます。作ったら保存容器に入れて、冷蔵庫でだいたい4~5日くらいもちます。生姜は生の状態のときは、ジンゲロールという辛み成分が血行を促進してくれます。そして加熱するとショウガオールという成分が増え、身体を温めてくれます」
ねぎには、前述の「アリシン」が含まれている。
「アリシンはニラなどにも含まれていますから、ニラが苦手ではない方は、ぜひこのねぎ生姜塩だれにニラも加えてみてください」
ねぎ生姜塩だれも、さまざまな料理に使える。
「しゃぶしゃぶや冷奴の薬味に使ってもいいですし、茹で野菜を和えてもいいでしょう。肉や魚を炒めるときの調味料として使ってもとても便利です」
牧野さんがすすめてくれた“ねぎ生姜塩だれ”を使ったレシピは「卵と小松菜のねぎ生姜塩だれ炒め」だ。「小松菜は下茹でをしないですぐに使えるから便利。認知症のリスクを下げると言われている葉酸、そしてカルシウムも豊富に含んでいますから、シニア世代の方は特に意識的に摂取を」
そして見直したいのは、卵の力。
「卵は食物繊維とビタミンC以外の主要な栄養素をほとんど含んでいます。たんぱく質としての“質”も非常に高いので、普段の食生活の中でもっと活用することをおすすめします」
ねぎ生姜塩だれで卵を炒め、小松菜を炒め、二つを炒め合わせて、できあがり。
「食事は、抜いたりしないことです。毎日なるべく時間を決めて、三食きちんと食べるようにしましょう。一日の食事量が少ないと、身体はエネルギーが足りないため、冷えて免疫力のダウンにもつながります。ねぎ生姜塩だれは和・洋・中のどんな料理にも使えますから、まずは食べて身体を冷やさないということに気を使いましょう」