■遠藤航

シュトゥットガルトの敏腕スカウト、スヴェン・ミスリンタートのお眼鏡に適い、昨シーズンにレンタルで加入。今年4月には完全移籍が決まり、1部昇格にも貢献した。新たなシーズンでは、初挑戦のブンデスリーガ1部の舞台を席巻。ディフェンスでは抜群のデュエル勝率を誇り、タックル成功数は第6節消化時点で堂々のリーグ3位。攻撃では中盤底でビルドアップからボールキープ、相手守備を破壊する縦パスと、攻守両面で絶対的な存在となっている。ドイツ紙『キッカー』の平均点は「2.5」。これは全選手の平均点ランキングで5位タイ、MFカテゴリーではリーグ単独最高の評価を受けるなど素晴らしいパフォーマンスを見せている。ドイツメディアでもその活躍を称える声が後を絶たない。現在最も「ノッてる」日本人選手であることは間違いない。このパフォーマンスを続けられれば、今季ブンデスリーガ1部最年長選手として活躍する偉大な大先輩、長谷部誠のような存在になる日も近いかもしれない。

■久保建英

昨季マジョルカで見せた見事なパフォーマンスで欧州中の注目を集め、ラ・リーガ強豪ビジャレアルへのレンタル移籍を選択した久保。加入後しばらくは途中出場が続いたため、所属元レアル・マドリー寄りのメディアからその起用法に疑問の声が噴出していたのは周知のとおり。本人も焦りからか、やや利己主義的なプレーが続いた。指揮官ウナイ・エメリは「19歳ながらすでに選手として成熟している。が、彼はもうすべてを求めてしまっているね」と語り、冷静さを要求している。それでも、初先発を飾ったヨーロッパリーグ・グループリーグ第1節スィヴァススポル戦では、トップ下で躍動して1ゴール2アシストと大活躍。以降公式戦では3試合連続でスタメンの座を勝ち取り、徐々に真価を発揮し始めた。その溢れんばかりの才能は世界中が認めるところであり、すでに昨シーズンに証明済みだ。彼がさらに飛躍するのは時間の問題だろう。

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新天地で戦うベテランの評価は…