今年の東大合格者152人にアンケートを実施したところ、彼らは平日には4人に3人が4時間以上、休日では7割近くが8時間以上も勉強していた。並々ならぬ勤勉ぶりだが、部活や恋愛をしっかり楽しんでいた学生もいるようだ。

 アンケートでは高校時代が勉強ばかりというわけではなく、9割近くが「部活動」をしていたと答えた。ベネッセ教育研究開発センターの発行している『高校データブック2013』によると、高校1、2年次の平均の部活加入率は約8割だから、東大合格者の部活加入率は高めだ。東京大学新聞の村山駿輝さん(工学部3年)は、「普段はあまり勉強していないように見える友達が、テスト前になると、大学受験並みの猛勉強をしていたりして、集中力に驚かされることがよくあります」と話す。文武両道の鍵は、集中力にもみえる。

 勉強も部活も頑張った彼らだが、恋愛はどうだったのだろう。リクナビ進学ジャーナルの調査(2012年)では、高校時代に恋愛経験がある人はほぼ半数だが、合格者のアンケートでは、「高校時代、彼氏・彼女がいた」と答えたのは全体の4分の1ほど。男子は117人中35人、女子は35人中わずか5人しかいなかった。相当の奥手っぷりだ。

 内訳をみると、男子で「彼女がいた」と答えたうち、14人が男子校出身者だった。いったいどこで女子と出会うのだろうか。「塾で知り合って付き合うようになる生徒たちを時々見かけます。『東大合格』という同じ目標に向かって、励まし合い頑張っているようです」(都内の塾関係者)。

 さすが、男女交際も勉強のモチベーションにつなげてしまうようだ。

週刊朝日 2013年4月19日号