さらに、この時期は、3、4年生など中学受験に興味を持ち、通塾をはじめたばかりの子を持つ親もサポートの仕方に戸惑いやすい。学校の宿題に加えて、塾の宿題もはじまる。当然、塾に通う日以外にも机に向かう時間の確保が必要だ。まずは、塾に通う日常に慣れることが先決だと話すのは、長年、中学受験生の指導にあたる栄光ゼミナール指導統括室の藤田利通さんだ。
「新4年生では、学校の宿題プラス1時間を目安にしてください」
コロナ禍のテレワークで親が自宅にいることも多い今は、学習習慣を身につけるのには絶好のチャンスだとも言う。ポイントは、宿題ができないからといってガミガミ叱らないことだ。
「学校も進級があり、ゴールデンウィークまでは生活リズムもなかなか整いません。初めからあまりガミガミ言いすぎると、塾や勉強自体を嫌がるようになってしまいます」
親が力んで背中を押しすぎると、スタート時点でころんでしまう。中学受験の勉強では、スタート時期からゴールまで、子どもを見守りながら“伴走”することが大事だ。(フリーランス記者・宮本さおり)
※AERA 2021年2月22日号より抜粋