料理研究家の黒田民子さんが教える「家つまみでひとやすみ」。今回は「辛くないさわやか水キムチ」。
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夏になると作りたくなるのが「水キムチ」。一般的なキムチはピリ辛ですが、こちらは辛みが少なく野菜の食感や乳酸発酵特有のさわやかな味が楽しめて、パクパク食べられます。
最初に大根、ニンジン、キュウリを拍子木切りにしましょう。切り揃えるほうが見た目もきれい。漬かり具合も均一になります。これに塩と砂糖を混ぜ、水分が出るまで30分ほどおきます。
その間、味の引き立て役となるニンニクなどの薬味やリンゴを用意します。時期によってはリンゴを梨に変えてもいいですよ。赤唐辛子は切ると辛みが強く出るのでそのまま切らずに使います。
密封容器にこれらの材料と、塩と砂糖を溶かした水を入れ、まずは常温で半日ほど乳酸発酵を促します。その後、冷蔵庫で冷やせば完成です。お好みにもよりますが、発酵が進みすぎると酸っぱくなるので4~5日で食べ切るのがおすすめ。サラダや冷麺に混ぜてもいいですし、漬け汁もおいしいのでぜひ召し上がってくださいね。
(構成/沖村かなみ)
■辛くないさわやか水キムチ
【材料】(作りやすい分量) A(大根8cm、ニンジン1/3本、キュウリ2/3本)、B(塩・砂糖各小さじ2)、玉ねぎ1/4個、リンゴ1/2個、ニンニク1片、ショウガ5g、細ねぎ2本、赤唐辛子1本、C(塩小さじ2、砂糖小さじ2、水500ml)
【作り方】(1)Aを長さ4cm、厚さ1cmの拍子木切りにする。ボウルに入れ、Bを振って混ぜ、30分程度おく。(2)玉ねぎとリンゴ(皮付き)を薄切りに、ニンニクとショウガを粗みじん切りに、細ねぎは長さ5cmに切る。赤唐辛子は切らずに使う。(3)密封容器に(1)と(2)を入れ、Cをよく混ぜて加える。(4)常温で半日発酵させ、冷蔵庫に保存して4~5日で食べ切る。
【ワンポイントアドバイス】拍子木切りにした野菜に塩と砂糖を振って混ぜ、しんなりするまでおく。清潔な密封容器に材料を入れ、常温で半日ほど発酵させてから冷蔵庫に入れる。
※週刊朝日 2021年7月30日号