会場の伊豆MTBコースは観客と選手の距離が近く、臨場感があった (撮影/西岡千史)
会場の伊豆MTBコースは観客と選手の距離が近く、臨場感があった (撮影/西岡千史)
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 新型コロナウイルスの感染拡大で、東京五輪のほとんどの競技は無観客で開催されている。そのなかで数少ない「有観客会場」となったのが、静岡県伊豆市で行われている自転車競技だ。

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 7月27日、最寄りの修善寺駅に競技開始2時間前に到着すると、すでに駅は観戦客であふれていた。駅の売店で五輪の記念メダルを購入していた30代の女性は、小学2年生の息子と一緒に兵庫県西宮市から来たという。

「いろんなチケットを申し込んで、当たったのはマウンテンバイクだけだったんです。競技は見たことがないんですが、観戦できてうれしいです」

 結果的にプラチナチケットになったことを喜ぶ人は多かった。

 57年前の東京大会を国立競技場で観戦したという、静岡県伊豆の国市から来た70歳の女性もいた。

「どうしても生でもう一度見たかったの。まさか生きている間に日本でもう一回オリンピックがあるなんてね。とても楽しいです」

 レースに参加した日本人選手は、群馬県前橋市で小学校の教員をしている今井美穂選手。観客席の近くを走るたびに大きな拍手と歓声が沸いた。

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