「生活基盤に深刻なダメージを与える恐れのある風水災や地震には、保険で十分な補償を確保する必要があります」
ただ、水災被害が増えて甚大になったのに伴い、水災補償の保険料は値上がりしている。
「保険料を安く見せるために、補償を小さくした商品もあります。価格だけで選ぶと自分に必要な補償を得られない可能性があります。リスクが正しく認識されておらず、ここ10年は水災補償を付帯する人が減っているという統計もあります」(清水さん)
公的な支援制度も保険も内容が複雑だ。大分大学減災・復興デザイン教育研究センター長の鶴成悦久教授は言う。
「災害が発生したとき、ニーズが高まるのが弁護士や専門家への相談です。防災を徹底するのは難しいのですが、平時に行政の支援制度や保険の契約内容を知って被害を最小限にとどめることも減災の一つです」
(編集部・井上有紀子)より抜粋