10歳でスペインに渡りバルセロナの下部組織である「ラ・マシア」で約4年間プレーした久保建英。その後、久保はJリーグのFC東京を経てレアル・マドリーに移籍し、今季はレンタル先のマジョルカでプレーしているが、「ラ・マシア」時代にともに時を過ごした選手も久保と同様に所属チームで大きな期待を背負いプレーしている。今後の飛躍が見込まれる久保の“元チームメイト”4選手ピックアップし、今の現状をまとめてみた。
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■アンス・ファティ(18歳・ポジション:FW)|バルセロナ
今夏、バルセロナ史上最高の選手であるリオネル・メッシが退団。偉大すぎる男が着けた背番号「10」を誰が引き継ぐのか、大きな注目が集まった。ジェラール・ピケは「誰もあの10番をつけようとは思わないよな? みんなその自信がないんだ」と明言。サッカー史上最も“重い”エースナンバーは、セルヒオ・アグエロすらも辞退していたという。
そんな中で移籍市場閉幕後の9月1日、バルセロナは新たな背番号「10」を発表。「我々のNo.10。メイド・イン・ラ・マシア」との言葉とともに、ファティがエースナンバーを着用することが決まった。これだけでも、“ポスト・メッシ”時代の顔がこの18歳であることは明らかだ。
久保とは2013年の日本開催となったU-12 ジュニアサッカーワールドチャレンジで揃って躍動し、7ゴールを奪って得点王に。それから6年後にトップチームデビューを果たすと、クラブ史上最年少ゴール、チャンピオンズリーグ史上最年少ゴールと、次々に最年少記録を更新。昨季も開幕7試合で4ゴールを奪うなど、同年代最高の才能として輝きを放っている。長引いた膝の怪我からの復帰は間近。嫌なムードが漂うバルセロナに希望をもたらす存在として、ファンは今か今かと待ち望んでいるだろう。
■エリック・ガルシア(20歳・ポジション:DF)|バルセロナ
久保やファティが躍動したU-12 ジュニアサッカーワールドチャレンジでバルセロナの主将を務め、大会MVPにも輝いた。その4年後にはマンチェスター・シティへと引き抜かれると、現代において最も「バルセロナを体現している」ペップ・グアルディオラの下で、2019年にプロデビューを果たしている。
プレミアリーグにおいても出場機会を増やして期待通りの成長を見せていたガルシアだったが、シティとの契約延長を拒否。EURO2020でスペイン代表として4強入りを果たした後、今夏に古巣へと帰ってきている。
現チームでレギュラーセンターバックとして計算されていることは間違いなく、同じくマンチェスターでキャリアを積んだピケのように、長年に渡って最終ラインを支えることが期待されるガルシア。しかし本人は「世界最高のセンターバックと比べられたくない。僕はまだ20歳で、キャリアの駆け出しだよ」と、周りからの声にも冷静だ。ペップ政権で黄金期をもたらしたジョアン・ラポルタ会長が復帰した今、ラ・マシア出身選手のファティや彼の存在は、クラブ内でさらに重要になっていくだろう。