マレーシアのクアラルンプール(Getty Images)
マレーシアのクアラルンプール(Getty Images)

 少しでも旅費を浮かすには、LCCの活用を選択肢に入れていいだろう。

「燃油もチケットも高いいま、フルサービスキャリアはビジネス利用、旅行はLCCといった二極化がコロナ以降加速しています。その中間的な存在と言えるシンガポールの航空会社スクートも含め、さまざまなお得なキャンペーンを実施しているので、注目して選んでみるといいと思います」(千葉さん)

 日本から近く文化面での人気も高い韓国はどうか。千葉さんは、「韓国との往来の完全再開の実現は日本経済にとって大きなメリットをもたらしてくれるはずなので、日本からも積極的に訪れたほうがいいとは思います」としつつも、こう言う。

「免税店では一部、ドル建て表示のため日本円に換算すると割高に感じるはず。最大の楽しみであるショッピングなども今はあまりメリットを感じられないかもしれません」

■各国の感染対策 調べておくべき

 新型コロナウイルスについては、各国が置かれた状況を見極める必要がある。鳥海さんは言う。

「たとえばマスク。欧米でほとんどの人がマスクなしで生活しているので海外はそうだというイメージがあるかもしれませんが、シンガポールなどのアジアの国ではまだまだ着用しているところが多い。台湾などはマスク着用の基準は日本よりもさらに厳しいので、注意が必要です」

 出入国の際にワクチン接種が必須の国も多い。

「ワクチン接種が求められる国、さらにはシンガポールのように現地到着前にウェブで申請をしておかないといけない国もあります。それぞれ現地でどんな書類や手続きが必要かは、コロナ前以上にしっかりおさえておかなければなりません。現在、国内でも感染拡大の傾向がありますので、感染対策についてもできる限りの手を打っておく必要があります」(鳥海さん)

 とはいえ、旅先で感染する可能性ももちろん考えられる。千葉さんは保険加入の重要性を説く。

「現地では旅行保険に加入している人から優先的に診療が受けられることもあります。すぐに現地の病院に行けるよう、保険の加入は必須です」

(本誌・太田サトル)

週刊朝日  2022年11月25日号

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