栗原、六川両氏ともに「まずは初戦のドイツ戦勝利。最低でも引き分け」と話す。GL突破には勝ち点5、もしくは4が欲しいだけに初戦は重要だ。
「過去に日本代表がGLを突破した日韓大会(02年)、南アフリカ大会、ロシア大会の初戦はすべて引き分け以上。初戦でつまずいた大会はすべてGL敗退しています」(六川さん)
ポイントは得点が取れるかどうか。鎌田に加え、キーマンとして挙げたいのは南野拓実だ。W杯2次予選での7試合連続ゴールなど、代表のエースとして期待されたが、最終予選は低調に終わり、さらに今夏移籍した仏モナコでも苦戦中。南野の調子が戻ってくれば、その決定力に期待できる。
「久保選手の台頭などで代表に居場所がなくなりつつあり、落選もあると見ていたが残った。どのポジションで使うのかという疑問はあるが、南アフリカ大会で中盤の選手の本田圭佑をFWとして起用した『ゼロトップ』の採用もありかもしれない」(同)
振り返れば、日本代表は前評判が低いほど、本大会で結果を残してきた。
「選手からは、だからこそ一致団結するという声を聞く。気合が入るし、やってやろうという気持ちになると」(栗原さん)
期待値は低いかもしれない。それだけにやってくれるのでは、と夢を抱きながら声援を送りたい。(本誌・秦正理)
※週刊朝日 2022年11月18日号