カンニング竹山さん(撮影/今村拓馬)
カンニング竹山さん(撮影/今村拓馬)
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 12月19日に開催された『M-1グランプリ2021』(ABCテレビ・テレビ朝日系)は、錦鯉の優勝で幕を閉じた。「M-1 最年長優勝」でも話題になった錦鯉の長谷川雅紀(50)と同い年のお笑い芸人・カンニング竹山さんは時代の変化の現れを感じている。

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 M-1 は僕と同じ職種の大会だけど、僕はもうコンビで漫才はやっていないので「よくできてるなあ」というのが率直な感想。錦鯉はもちろん優勝を逃したオズワルドも面白かった。まだ若い頃だったり、コンビでやってるときだったら、今になって思うのは、「M-1 の決勝まで行ってみたかったな」っていうのもありますよね。僕らも途中で終わっているから、それを「M-1は3回戦までしかいってねーよ!」ってネタにしているんだけど(笑)。

 M-1はもう今や甲子園みたいになっていて、そこに挑戦するのは「大変だなぁ」と思いますけど、番組としてもよくできているし、挑戦する芸人は熱くなれていいなとも思いますね。お笑いは正解が一つじゃないから、誰が一番って決めなきゃいけないのかって疑問もあるけれども素直に「いい大会だな」と毎回思うんですよね。

 そんな若者が熱中する番組で、(長谷川)雅紀さんは50歳で優勝したのもなんかまた、M-1 にはなかったパターン。50歳過ぎてM-1挑戦すると、「不思議なドラマが生まれるもんだな」と思って見てました。

 僕と雅紀さんとは50歳で同い年で同級生の年代で、でもアイツの方が後輩になるんだけど。僕は当時30歳ぐらいで芽が出てきて、その時「遅い」って言われたんですよ。僕に付く名称は「遅れてきた〇〇」。「エンタの神様」の紹介では「遅れてきた反抗期」と言われていました(笑)。

「遅い」って言っても、まだ35歳ぐらいですよ! たかだか今から20年ぐらい前の話で、その当時はなんとなく「30歳位までで、売れない若手は辞めなきゃいけない」って雰囲気があった。「30までに結果出せていなかったら終わりでしょう」みたいな。

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スギちゃんの辺りから若手の概念の変化が