AERA2023年1月30日号
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■月5万円の縛りは継続

 ポイントの使い道のおすすめとしては「投資信託や米国株への投資」を挙げる声が多かった。ネット証券の場合、投資信託は100円から販売手数料無料で買えるので、少ないポイントでも無駄なく再投資に回せる。

 ポイントサービスには各社が相当な力を入れている。

SBI証券はTポイント、dポイント、Pontaポイント、JALマイルから選べます。三井住友カードだけでなくタカシマヤカード、東急カード、アプラスカード、UCSカードでも投資信託を積み立てられます」(経営管理部の粟津優香さん)

楽天証券では、家族で投資を始める人に、ポイントバック率が高くなる『家族プログラム』をおすすめします。また、投資信託の楽天カード決済に加えて

『楽天キャッシュ』の決済(0.5%/月5万円まで)も人気です。クレジットカード決済と併せて毎月最大10万円まで、ポイントをもらいながら積み立てられるので、新しいNISAの『つみたて投資枠』を最大限に活用できます」(アセットビジネス事業部の山口佳子さん)

「マネックス証券では、1マネックスポイント=1円で暗号資産のビットコイン、イーサリアム、リップルにリアルタイムレートで交換可能です」(経営企画部広報室の宮島一憲さん)

「auカブコム証券には、投資信託の月間平均保有残高に応じて毎月Pontaポイントが貯まるサービスがあります」(事業開発部の中島祐樹さん)

 今回、話を聞いた4社とも、2024年から開始する新しいNISAでもクレジットカードによる投資信託積み立てのポイント付与を継続する意向を示した。なお「月5万円まで」という上限の縛りは金融商品取引法、内閣府令の定めにより変わらない見込みという。(経済ジャーナリスト・向井翔太/編集部・中島晶子)

AERA 2023年1月30日号

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中島晶子

中島晶子

ニュース週刊誌「AERA」編集者。アエラ増刊「AERA Money」も担当。投資信託、株、外貨、住宅ローン、保険、税金などマネー関連記事を20年以上編集。NISA、iDeCoは制度開始当初から取材。月刊マネー誌編集部を経て現職

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