国民と言葉を交わすチャールズ新国王とカミラ王妃(写真・ロイター/アフロ)
国民と言葉を交わすチャールズ新国王とカミラ王妃(写真・ロイター/アフロ)

 では、搭乗しなかった3人とは誰か。一人はキャサリン妃だ。妃の選択の理由は「ブラッドファミリー(血族)」の集まる機会だと判断したから。学校が始まったばかりの3人の子どもたちが不安に陥らないようにそばにいたいと説明した。ウィリアム王子も同意した。

 しかし、メーガンさんはバルモラル城に「行く」と即断した。その時、チャールズ皇太子から王子に電話が入った。「メーガンさんを連れてこないように」との指示だった。女王の逝去する場にメーガンさんが立ち会うのは適切ではないと説明したという。しかし、ヘンリー王子はメーガンさんと一緒に行くとねばった。そのため王子は兄と同じ機に乗ることができなかった。空席の三つはこの3人だった。

 ウィリアム王子らはアバディーン空港に到着すると、バルモラル城まで車を飛ばしたが、女王はすでに息を引き取った後だった。ヘンリー王子は王室を離れたために、軍機に乗れず、一般機でアバディーンへ。一番遅く到着すると、その日の夕食は、父と兄とは離れ、叔父たちと共に取った。翌朝8時にはバルモラル城を後にした。一番遅く着いて、最も早く出たのだった。

 10日は、ウィリアム王子夫妻とヘンリー王子夫妻がウィンザー城の献花を見て回った。確執が目立つ兄弟がそれぞれ妻と共に並んで現れ、「ファブ・フォー(すてきな4人)」が再現された時は、その場にいた人たちからどよめきが起きた。ヘンリー王子とメーガンさんがアメリカのカメラクルーを入れ、2人だけで花やカードを見て歩くところを撮影させるとの話が耳に入ったために、皇太子が夫婦2組で歩くよう誘いのメールを打った、とのニュースが流れた。これには、メーガンさんの友人でライターのオミッド・スコビーさんが、メーガンさんを陥れるためのデマだと激しく抗議している。

■一つの時代が終わった

 歩く途中、メーガンさんは14歳の少女からハグされた。「名前を聞かれたので答えたら、素敵な名前ねって言ってもらった」と少女は興奮気味だ。一方で、メーガンさんと目を合わさず握手の手を差し出さなかった女性もいた。受け取った多くの花束をスタッフが「持ちましょう」と声をかけたところ、メーガンさんが断る場面もあった。

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女王が亡き後、心配は尽きない